彦根城オニバスプロジェクト 中川信子さん
彦根城オニバスプロジェクト 滋賀県彦根市 グリーンセイバーマスター 中川信子さん
「彦根城オニバスプロジェクト」は、彦根城のお堀に生育するオニバスを守ろうと、「彦根自然観察の会」が中心になり、2007年2月にスタートしました。2010年には彦根市指定文化財(天然記念物)に中堀のオニバスが指定されました。オニバスは全国でもどんどん少なくなっており、環境省レッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。オニバスが生育する環境は人間とのかかわりが深い場所であり、埋め立てや環境の悪化が進んでいます。
彦根城のお堀でも、ここ数年オニバスが育っていません。彦根市が原因を調査していますが、ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)やアメリカザリガニなど外来種の影響もわかってきました。大きくなったミドリガメをお堀に放す人や、餌をやる人がおり、増えすぎた外来種がオニバスの新芽を食べたり茎を切断します。
メンバーの中に、グリーンセイバーが4名おり、「オニバスが生育できない環境は人間にとっても問題がある。」と危機感をもっています。活動の中で、少しでも多くの人にオニバスを知ってもらおうと、彦根市内の小学校で育ててもらったり、里親を募集してオニバスを育ててもらったりしています。またオニバスを身近に感じてもらいたいとマスコットキャラクター「彦鬼(げんき)くん」や「美鬼(みき)ちゃん」を誕生させました。人気のひこにゃんと一緒に彦根市のイベントにも参加しています。
知ることからわかることへと、いろいろなきっかけ作りを行い、息の長い活動を続けていこうと思います。
(2014年3月発行、聚レター128号より)
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