グリーンセイバーアンケート ほぼ完全版
聚レター132号(2015年3月発行)に掲載した「グリーンセイバー・アンケート」。スペースの都合上、載せられない回答がたくさんありましたので、ほぼ完全版を公開します。
自然への思いや人生を楽しむ姿勢が伺われる回答にまじって、思わずクスリと笑ってしまうユニークな回答も。
かなり長いですが、お時間のあるときにぜひご覧ください。
Q1. グリーンセイバーはここがすごい(自他問わず)と思うところをあげてください。
同じ教科書、授業を受けて勉強してGSになったので、初めて顔を合わせてプログラムを行う時でも、すんなり呼吸が合います。
合格後の本格的な活動ができる。
幅広い人間の集まりであること。
自分の里山(My SATOYAMA)を持って手入れをしている人がいる。
地元の環境活動のリーダーをしている人がいる。
イベントなどで会うたびに、新しい知識、話題が行き交う。
GSでイベントに参加するような人は、いつもアンテナを磨いて勉強している。
草花が好きな人、木が好きな人、鳥、虫…といろいろいるが、好きなものになんとなく雰囲気が似てくるところ。
個人では難しい環境教育を企画できるところ。
植物に関する豊富な知識。実際の植物を見て、すぐ同定出来る能力。
植物だけでなく、動物、鳥類、昆虫に関する博学な知識。
里山保全活動をするために色々な知識が必要ですが、そのための基礎知識を体系的に学んだ人がグリーンセーバーです。
GSが三人寄ればほぼ問題解決。
比較的若い(リタイア前)人が多く、感覚も若いので、仲間と話しをしたり、アイデアを出し合ったりするときがとても楽しい。
GSの中で階層的なものが無く、経験・年齢などによらず楽しく活動ができる。
GSで一緒に活動をして親しくなり、結婚されたカップルも居る。
植物についての知識だけでなく、実際の活動が伴っているところ。
検定の内容が多岐に渡って網羅されているのが素晴らしい。
人類を育んでくれた自然が抱える問題を訴え、叫ぶだけでなく、何らかの行動を起こしている事。
「すごい」のではなく、高々100年前の日本人には当たり前の事であったが、今では意識しなくてはできない領域になってしまった。
皆さんが、自分の出来ることを自分で考えて行動をおこしているところ。
この資格をお持ちの方は、自然が大好きで情熱の熱い方が本当に多いです。
仕事をもちながら、幾つものフィールドで環境保護活動をしている方、休日はほとんどグリーンセイバーの活動に時間を費やされる方、
お子さんの喜ぶ顔を見るのが何よりの生きがいと、ファミリー向けの自然観察会を色々な手法で企画をされる方、等々、様々な分野で活躍されているところです。
自分に関しては動植物や自然環境に対する興味関心が他の一般の人に比べて遥かに大きいということ。
多分グリーンセイバーの人たちは皆同じでしょう。
試験の間口の広さ。
各活動グループを訪れたり、活動に参加することが容易。
グリンセイバーで人の環ができること。
層が多彩なこと、いろいろな人(職業、年齢、興味…)がいるからおもしろい。
とにかく植物に詳しい人が多い。樹皮や冬芽で樹木を見分けたり、どこを歩いても植物の分布や遷移の段階などに目が行く人が多い。
グリーンセーバーだから凄いと思うのではなく、凄いと思う方の多くがグリーンセーバーとなっておられる、と解釈した方が良いのではないでしょうか。
最近この方は凄いと思う方のグリーンセーバー資格に対する認識が下がっているのではないかと思います。
自然体験活動時に於いて自己紹介するときに、グリーンセーバーの〇〇〇〇と言われる方は見かけなくなりました。
凄いという方は、ある専門分野に於いてのみの専門技術に於いて凄いと思うのではなく、話術も含め総合技術に於いて凄いのだと思います。
Q2.グリーンセイバーになって、いちばん変わったことは何ですか?
なんとなく感じていたことが、はっきり理論づけて考えられるようになった。生き方にも自信がついた。
アイデアが出しやすくなったこと。
活動の場が広くなったこと。それによって、より深く勉強できました。
聚のイベント、それ以外のイベントに参加するようになった。初めて環境イベントの企画、運営の側に回った。
ただ歩いていても楽しいことをたくさんみつけられるようになった(足元の草花、鳥や虫などの生き物たちの四季折々の様子が可愛い、すごい)
同じ興味関心や志の仲間が増えた。
いろいろな環境活動に参加しやすくなった。参加の機会が増えた。
森や林に入り、里山の復元作業を実践出来たこと。チェンソー、刈り払い機等の機械を扱えるようになったこと。
グリーンセーバーの資格を持っているだけでは、あまり活動の役に立ちません。フィールドでの知識を加味して初めて本当のグリーンセーバーになれるのだと思います。
究極の異業種交流に気軽に参加できて視野と人脈が拡大した。
色々な年齢・経験・仕事をしているメンバーが多いので、仲間の幅が広がった
新しい人々とのつながりができたこと。
自分が自然の一部だと認識出来て、そのスタンスを当たり前として今もいられる所です。
身の回りの細かなエネルギー問題を意識するようになった。
環境に対する意識や、関心が以前よりも増した。
普段の生活で、草・花・木などに自然と目が向くようになりました。また、環境保護ボランティア等、自分のみんなの力に少しでもなりたい、と気持ちが湧いてきたこと。
特に変わったことはありませんが、同じ興味関心のある仲間たちができたことでしょう。
環境のことについて小さな発見が増えた。
樹木・環境に関する興味を持続し易く、現在まだ興味を維持している。
活動の環が広がり、自分の活動が根無し草では無くなったことです。
仲間が増えたこと、活動が広がったこと。仕事に広がりができたこと。それが高じて仕事が変わったこと。人との出会いが広がったこと。
聚のフィールド活動に参加したらグリーンセイバーの仲間ができ、一緒に山野を歩くようになって人生の楽しみが広がった。
グリーンセーバーになるために学習したことが今になって役だっていることが多くあること。多くのグリーンセーバーの方とネットワークができ交流ができること。
Q3.いま興味のある人・もの・こと(ジャンルは不問)を教えてください。
ネイチャーウォッチング、旅行、食。
昆虫食(自ら調理)、ミャンマー(シャン族)料理にも多い。
熱帯雨林、子どもワクワクプロジェクト、バリアフリー対象。
オドリコ草など山野草の栽培。自然派、環境派の文化人、タレントをGSの運動に取り込みたい(聚レターを送るなど)。聚として「自然」についての出版、電子出版をする。
犬を飼ってみたい。
リーダーシップの取り方。
野菜作りや米作り。
チェンソーの取り扱いに習熟すること。大径木の伐採の経験を積むこと。
団塊の世代の社会貢献
もの:ミドリムシ。
こと:水素社会。
絵を描くこと。今年は山登りを増やす!"
人生後半にGSの経験を活かした生活を実践、具体化していくこと。
里山で暮らすという事の位置づけを知る事。また、実践する事。
最新のエネルギー技術(太陽、水素、二酸化炭素、燃料電池、触媒)。樹木と野草。
体のこと。環境問題。スポーツ。仕事。
NHKの朝ドラ「マッサン」にハマっています。今の自分の人生そのもので、元気をいただいています。
人 :3人の孫 ― 取り敢えず目下の関心は孫たち(彼らの時代はどんな世の中になるやら)
もの: ITの進化 ー 私の世代ににはITの進化・普及は目まぐるしくてついていけない。
こと: 異常気象 ― 風・雪・雨最近の我が国の気象の激しさは理解を超えている。
ミドリムシを増やす研究の成果が出るのかどうか。
人:池澤夏樹
もの:樹木・環境、実生・接木・挿し木
しくみをつくっていくこと、変えていくこと(いい方向へ)。既成のモノ・コトを本質から見直して壊していくこと、組み立てていくこと。
自然農法、有機農業など、農に関すること。
健康、自力整体、自然治癒力について。草木染め、機織り、紙漉きなどの伝統文化
何と言ってもリスクマネージメントです。この分野はあらゆる自然体験活動企画運営団体が取り組むべき緊急課題になっており、これを怠ったために自然体験活動企画運営団体が社会的制裁を多く受けています。
Q4.最近笑ったこと、泣いたこと、怒ったこと、驚いたこと、どれか教えてください。
熊と至近距離で出会ったけど、無事だったこと。
遺伝子かく乱に関する意識のずれ(アニメ、ゲームでは特に顕著。この辺が舞台のものも…怖)
ネイチャーフィーリング観察会にて、視覚障害者の方が口唇を使って触覚を感じている姿に感動した。
ネオニコチノイド系の農薬は、ミツバチ死の原因と疑われているのに、海外で規制がすすめられている中、日本では使用拡大がすすめられている(怒)。
日米で教育をしている方の新聞記事。高校生、時には日本の子どもたちが世界でもトップの優秀さだが、30歳頃になると、アメリカの若者の方が能力を発揮するようになる。人前で話す、ディスカッションすることによる経験の違いで(驚)
子ワクでたき火で焼いたマシュマロをうっとりしながら食べている子の様子がほほえましかったです。
笑ったこと:友達との会話。
森のスタッフ同士の忘年会が楽しかった。
ご高齢の知人がさかんに「パッチンタネル」というのでしばらく意味不明でしたが「タッチパネル」だと判り笑いました。
(驚)北の丸公園で観察会をしたときに、戦後学徒動員から戻った時にここに住んでいたという人に出会ったこと。
歳をとるっていつでも毎日が良くも悪くも初めての体験で、忘れる事がおかしくて笑う事が多いです。
テレビで紹介されたココナッツオイルが、いきなり何処に行っても手に入りにくくなったこと。メディアの力は恐ろしい。
自分が最近、悩んで思い詰めていた時に、あるドラマを見ていてとある方のセリフに、勇気づけられたこと。(自分の小ささに情けなくて泣きました。)
笑ったこと :<嬉しいこと>と置き換えれば、自分も今年6月には『喜寿』、まだ何とか元気だ。
泣いたこと :個人的にも社会的にもそれ程悲しかったことはないように思う。
怒ったこと :個人的に腹立たしい位のことはちょくちょく感じるが、取り立てて言うほどのことはない。全体としては現在の平和で穏やかな我が国の現状には満足している。
驚いたこと :凄まじい勢いで我々の生活に浸透するIT製品。スマホ、コンピューター、ゲーム機、などなど。どこまで行くのか?
葛西臨海水族園のマグロ騒動には大変驚きました。
ささいなことでも笑っているので忘れました。怒ることは政治に対して怒ることが多いです。
笑ったこと:孫の可愛い仕草。怒ったこと:イスラム教過激派の暴挙。驚いたこと:骨盤調整治療の効き目。
①驚いたこと: あちこちの山にファッション性を意識した森づくりガールが出没していること
②怒ったこと: 自分達が管理している森林で野草の盗掘及びゴミの投げ捨てを発見したこと
③嬉しかったこと: 自分が企画した自然体験活動に於いてアンケート調査結果で高評価を得たこと。及び自分が特に着目していた企画内容でのポイントが高かったこと
④悲しかったこと: 自分が行っている森づくり活動に対して自然破壊行為と受け取られた事例があったこと
Q5.グリーンセイバーが協力すればこんなことができる、というアイデアはありますか?
GSの目で見る旅は面白いので、GSツアーとかがあったら良いなと思います。
観察のためのワナ設置(全日、必要なケースの場合)、調査。
1泊するプログラム(ナイトプログラム)を実施したい。
地元のGSとのコラボで観察会イベント。フィールドの成果、イベントの成果から、エコプロで発表できる「何か」を作る。
里山保全してくださっているおじさま、お姉さまたちと、都会の子どもたちをつなげることができる、かも。
人脈が広がると、やりたいこともいろいろ出てきて楽しそう。
稀少植物の全国植生調査
聚が中心となって、グリーンセーバーや森林インストラクターを集めて、各地にある荒れた森の保全を進めて欲しい。
もし要請があれば小学校に出前して理科の授業を手伝う。
興味が一致する人たちが集まって、国内・海外に旅行や登山に行く
江戸以前の日本が築きあげてきた、持続可能な生活やコミュニティの実現
国産のお米や野菜、お肉等をもっと買って食べれば、農地を守る、また、農業や畜産業を発展させる事に繋がります。
本物の里山集落を実現し、現代にも通用する里山生活のモデルを作り、新しい日本人のライフスタイルの可能性を示す。高齢社会、年金問題、食糧自給などに一定の方向性を示し、花粉症のない世の中を目指す。
日本の各地域の里山ランキング。興味のない人などに、少しは興味をもって貰えたら。日本人はランキング好きですから。
自然環境保護の訴えかけを全国のグリーンセイバーが結集して行えばもっと大きい力を出せるのでななでしょうか?
まずは協力していただけるグリーンセイバーが集まり、どのようにPRをしていくか?そこから全国のグリーンセイバーへ情報配信して、さらに世間へ訴えかけていく。
友人たちから田舎の実家やその所有土地が無人になり、維持管理に困難がある、との相談を何回か受けた。マスターが何人か集まって上手に企画すれば、里山再生事業のような活動に組み入れられるかもしれない、と感じた。
山、自然公園の入り口にもっと「ツボカビ防止用消毒マット」を。
先ずは自分のニーズから
樹木・生き物に関する各地域メンバー間の協力機関があるといいのではないか。例えば、私は、今信州などに自生しているマタタビの種や北海道札幌にあるサトウカエデの種が欲しいのだが、事務局の一部でこのような案件を取り持って繋げられたらいい。(生態系破壊と避難されるか)又、基本的、情報交換の場はないな。もちろん事務局とは情報交換は可能だが。(有っても、お互い知らない人との交換することがないかも知れないし、子どもじゃないんだから、同志で勝手にやれという考え方もある)
ひとりひとりが①自分のこととしてアイデアを出し②自分以外の人に好意的になれたら、とてもハッピーなGSワールドができるように思います。そんな人たちが出会う場を作ること。
すごいことができそうに思うのですが、具体的なアイディアが浮かばず…。
自然体験活動に関心が深い一般市民に対しての「何でも相談会」の開催
Q6.グリーンセイバーについて、自由なご意見をお書きください。
なにしろ、インタープリターや自然観察指導員に比べるとネームバリューがなさすぎます。人数も少ないので、もっと受験者を増やしてもらって、認知度を上げてもらいたいです。
もし人間と同じニッチを持った種が存在したら、どんなことがありえますか?交雑、種間競争?!
より多くの仲間を増やしていきたい(スタッフ募集に苦労するので)。
座学の資格なので、ベイシック→アドバンス→マスターと受かっていっても、それだけでは里山の管理もできない、自然観察会の企画、運営もできない、ともかく積極的に各種イベントに出続けることが大切だ。他団体のイベントにも出てほしい。
年齢や性別をこえて、色々な楽しい人たちと仲良くなれて、本当に楽しいです。
今後も環境に関心のある人を増やしていきましょう。
新グリーンセイバーへのガイダンスは非常に有益、今後とも続けて下さい。フィールド間の交流行事を計画して下さい。
グリーンセーバーの中で、森づくり・森の管理についての知識も教えて欲しい。
日本の、そして世界の将来を担う子供たちを大いに刺激できる存在だと確信します。
知名度が低いのが残念
魅力の発信、露出を増やして、もっとメンバーを増やしたい。
自然に関わろうと思えば色んな関わり方があってしかるべきですから、都会的発想の関わり方がどうしても中心になるのは、いたしかたないのでしょう。
私は地方の里山生活をしていますから、田舎的発想のグリーンセイバーが沢山になってくれるといいなあと思います。目的の所で「聚」と違っていたら申し訳無いのですが、地方の里山を活性するのに都会の方の関わりの仕方はとても重要に思います。あらゆる方法で地方ともっと関わっていただければと願っています。地方の里山の荒廃は深刻です。
素晴らしい活動です。望むらくはもっと多くの人、組織、団体に加わってもらい、世の中の新しい潮流を作り出せればいいと思います。
グリーンセイバーの活動がもっと世間に知られるべきだと思います。
自然環境について興味がある方は沢山いらっしゃると思います。まだ今の時点では小さな力かもしれませんが、コツコツとPRしていくことが何よりも大切なことだと思います。今後のグリーンセイバーの発展に期待したいですね!
グリーンセイバーの資格を取得するについては、何がしかの夢、目的、期待などがあったのだろうと思うが、実際にGS資格を取得した人たちが積極的に活動に参加しているとは思えあない。私もGSを何らかの形で組織化して活発に活動する実体にしたいと考えたことがあったが、・・・。
現在アドバンスの資格を持っています。いずれはマスター試験に挑戦したいものです。
①マスター取得後、分野別(人気のある分野だけでも)のスキルアップ勉強会(同好会)など」があってもいいのではないだろうか。
②活動の為に資金集めが大事、事務局の動きに限界を感ずる。
③資格取得後のフォローがもっと必要なように思われる、個人の自覚も必要だが日本人はなかなか個人では動けない。
今やっていることに自信をもってよりよくしていくことで、信頼を得ていく。それが本当の知名度の向上にもつながるのではないか。本物はいつかはきちんと評価されるものと思います。
尊敬できるグリイーンセイバーの先輩達に出会えたことで、多くを学び、人生が広がったので、自分もそういうGSになりたい。
グリーンセーバーの方の得意技術によるスキルマップ表のデータが欲しい。その方とプログラム企画を作る際に連携したいため。そのためには、その方のスキル表現が、ただ〇〇が得意とか、〇〇資格を所有しているだけではなく、どれだけの実績があるかも必要だと思われます。
以上です。ご協力、ありがとうございました。
(2015年3月発行、聚レター132号に掲載した「グリーンセイバー・アンケート」のための回答より)
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