八ヶ岳ワーキング
本活動の拠点となったのは北八ヶ岳の麦草峠2127mに位置する山小屋、麦草ヒュッテ。
この周辺には非常に美しい苔の森が広がっておりその様子を環境への負荷を最小限に留めつつ観察するために木道が設置されています。
今回の活動では以前作られた茶水池にかかる木道の修繕と、15年ほど前に作られた木道の解体と新設作業をメインに行いました。
茶水池にかかる木道は根元の部分が水に浸っており、さらに雪が降る季節になるとその圧に押され傾いてしまいます。そこでその傾きの改善を目標に作業を行いました。
また15年ほど前に作られた木道は下の写真のように支える脚の部分が鳥居型になっており、これでは麦草ヒュッテのご主人が普段一人でメンテナンスを行っていることを考えるととても労力がかかります。そこで脚の部分に丸太を置き、その上に板を載せるタイプのシンプルな形に作り替えることが今回の目標です。
~1日目~
この日はお昼ごろに麦草ヒュッテに集合したため、美味しいお昼ご飯を食べて力をつけてから作業に取り掛かりました。参加者はこの森林を所有する(株)吉本さんを含め12名いたため、まずは茶水池の木道を修繕する組と木道の解体を行う組の2班に分かれて作業を行いました。
茶水池にかかる木道の修繕を行う班では、みんなで力を合わせて傾きを直しつつ、より頑強になるよう根元の部分を石で固めました。
最初は傾きが激しかった木道も、作業終了後には改善が見られ、かなり歩きやすいものになっていました。
一方、木道解体班はバールやハンマーを使い、釘をとりはずしながら木道を解体しました。
上手く抜けるととても気持ちが良いのですが、なかなか抜けない釘もあり大変でした。
~2日目~
この日は朝から1日中作業です。
1日目に引き続き解体作業をしつつ、新たな木道も作り始めました。
歩きやすい道になるよう、枕木の位置や板の傾き、段差の高さを調節し、釘で止めていきます。
ちょうどこの日や前日には時折雨が降っていたため、木材が水を吸収してかなり重くなっていて、運ぶときにはかなり苦労もしたのですが、なんとか無事に目標の範囲の木道を作り直すことができました。
綺麗な木道が続く様子を見てかなりの達成感!
~3日目~
最終日は、麦草ヒュッテのご主人案内のもと、麦草峠~地獄谷ルートのコケ観察会を行いました。
様々なコケの特徴や周辺の環境との関りなど興味深いお話をたくさん聞くことができました。
豊かな自然に触れ、とても素敵な思い出ができました。
今回の活動を通して、私たちが普段当たり前のように歩いている木道も適切なメンテナンスが必要で、そのためにはかなりの時間や労力を使っているのだと分かり、継続的に整備を行ってくださる方々がいてこその物であると実感しました。
この木道の入り口には整備のための募金箱が設置してあります。
他の場所でもこういった募金箱を見かけますが、今回の経験を経て、そういった場所に訪れた際には「この場所も整備してくれた人たちがいるんだなあ」と感じながら少しばかりではありますがお手伝い出来たらなと改めて思いました。
皆さんもぜひ麦草峠に訪れた際にはそんなところにも思いを馳せつつこの木道を歩いていただけたらなと思います。
なによりも、美味しい空気を吸いながら、思い切り体を動かすことができて楽しかったです。
楽しさも学びもあり、さらに貴重な経験もでき、本当に充実した3日間になりました。
最後になりますが八ヶ岳ワーキングにご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
お疲れさまでした。
インターン生 井村
八ヶ岳ワーキングは年に1回
麦草ヒュッテ、(株)吉本の皆様と一緒に行っています。
麦草ヒュッテ http://www.mugikusa.com/
(株)吉本 http://www.yoshimoto-forest.co.jp/
樹木・環境ネットワーク協会 https://shu.or.jp/
« 8/22 定例活動報告@町田 | トップページ | 9/12 定例活動報告@TAMAZO »
「☆八ヶ岳ワーキング」カテゴリの記事
- 9/2(金)~9/4(日) 八ヶ岳ワーキング(2022.09.12)
- 7/8(金)八ヶ岳ワーキング下見(2022.07.15)
- 9月3日(金)~5日(日)八ヶ岳ワーキング苔むす森の森守り(2021.11.09)
- 八ヶ岳ワーキング(2020.09.11)
- 八ヶ岳ワーキング「苔むす森の森守り」(2019.09.09)
コメント