第23回 ネオ・ダーウィニズム(総合進化説)
総合進化説の5つのステップとは。
現代の進化論は、ダーウィン進化論を元にしながらも、時々の新しい知見や理論を取り入れて改良を重ねてきたものなので、ネオ・ダーウィニズムと呼ばれます。また、現代の知識を総動員して組み立てられた進化論ということで、総合進化説ともいいます。以下に、5つのステップに分けてその内容をみていきます。
ステップ1:ある個体の生殖細胞の遺伝子に突然変異が起こる。突然変異には遺伝暗号の置換や増減、欠損などさまざまな場合があるが、一番よく起こるのは1塩基の置き換え(例えば、CGC→CCC)である。なお、変異はランダム(でたらめ)におこるので、この段階で変異に方向性はない。
ステップ2:親から変異遺伝子を受け継いだ子供が受精卵から発生(形態形成)をする過程で、その遺伝子が発現することにより、子供の身体(体細胞)の形態や機能に変異が現われる。(ただし、変異遺伝子が劣性の場合はその子供には発現せず、さらに子孫に受け継がれてホモ状態になったときに初めて発現することもある。)
ステップ3:個体に現われた変異が生存に有利である場合には、その個体は他個体に比べてより多くの子供を残すことができるので、その変異遺伝子をもった子孫が徐々に集団中に増えていく。このプロセスを自然選択(自然淘汰)という。逆に変異が生存に不利な場合は、その変異遺伝子は受け継がれずに集団から消滅する。
ステップ4:ステップ1-3が進化の素過程(1サイクル)となり、これが繰り返し起こることにより変異が集団中に徐々に蓄積していく(漸進的進化)。
ステップ5:ある程度変異が蓄積して、元の集団と交雑しても正常な子孫ができなくなってしまった段階(生殖的隔離の成立)で、新種が形成されたと認められる。これが新種形成(種分化)である。
以上がネオ・ダーウィニズムの骨格です。
(初出:2019年8月30日)
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